空き家問題の原因や問題点を解説。行われている対策も紹介!

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 過疎地だけでなく都会でも増え続けている空き家ですが、空き家が増えることの何が問題なのでしょうか。今回は空き家問題の現状と行われている対策やそもそも何が問題なのか解説したいと思います。

空き家問題の現状

 国土交通省では空き家は三種類あると定義しています。それは以下の三つです。

  • 二次的住宅:別荘及びその他(たまに寝泊まりする人がいる住宅)
  • 賃貸用又は売却用の住宅:新築・中古を問わず,賃貸又は売却のために空き家になっている住宅
  • その他の住宅:上記の他に人が住んでいない住宅で,例えば,転勤・入院などのため居住世帯が長期にわたって不在の住宅や建て替えなどのために取り壊すことになっている住宅など

 俗に「空き家問題」と言われるような空き家は上の空き家のうち「その他住宅」に当たります。以下では「その他住宅」を空き家と呼ぶことにします。

 総務省の調べによると上で定義した空き家の数は2018年で約349万戸で、1998年で183万戸であったことを踏まえるとやはりかなり増加していることが分かると思います。

空き家の原因

 どうしてこれほどまでに空き家は増えているのでしょうか。賃貸用または売却用の住宅としての空き家の増加の原因は少子化の影響による物だと考えることが出来ますが、放置されているような空き家は何が原因なのでしょうか。

 結論から言うと相続による所有権の細分化が大きな原因なのではないかと考えられます。現行の相続制度では共同相続が原則となっており、1つの空き家に多数の所有者がいるという状況になっています。そして必要ない空き家を壊したり手放したりするには全員で話し合いをしなければならないですが、相続が3代以上続くと相続人全員え話し合うことが不可能に近い状態が生まれてしまい、その結果として放置してしまう、というプロセスで空き家が発生してしまいます。

 他にも空き家を壊すためのコストが高額であったりするためその費用を捻出できず、放置してしまうケースや、親族の仏壇などがあるため壊すのに躊躇してしまうなど、様々な理由により空き家は発生してしまうのです。

 人口が減少している過疎地などで空き家が増加してしまうのは想像が難しくないですが、人口の増加しているような都市部でも空き家問題が問題視されているのは上のようなプロセスをたどっているからです。

 

空き家による不利益

 空き家は様々な周辺被害をもたらします。

  • 防災性の低下
  • 野生動物の集中による悪臭や衛生面の悪化
  • 倒壊の危険性
  • 景観の悪化など

 また、このような問題を対策するために余計な予算や人員が必要になります。それを考えると経済的な不利益も大きいです。

空き家対策

 増え続ける空き家に対して様々な対策がとられています。公的な対策と民間の対策で分けて紹介していきます。

<公的な対策>

  1. 空き家等対策の推進に関する特別措置法・・・空き家の適切な管理が行われていない空き家の所有者に行政指導を行うことが出来るようにした法律
  2. 固定資産税の引き上げ・・・管理不全空き家に認定された空き家対する固定資産税が6倍になる

など

<民間の対策>

  1. 空き家専用の買い取り事業・・・空き家をリフォームしたい人などに空き家を提供するため空き家を専門として買い取りを行う業者
  2. 民泊・・・空き家を民泊にリフォームし、地域の活性化を図る
  3. リフォーム業者・・・業者に数年間空き家を貸し、無償でリフォーム、空き家の運用をしてもらい、数年後に返してもらう

など

まとめ

 空き家が発生する原因と問題点、行われている対策について解説しました。相続による問題は法改正などが行われないと解決するのが難しいですが、解体費用がかかってしまうなどの問題は民間企業などによる対策によって一定の効果があるのではないかと思います。固定資産税が増加してしまうことで取り壊しても費用がかかるし、維持するのも大変、みたいな状況が今後起きると思われます。しかし、それをビジネスモデルとして逆手にとった企業も多く、そういうものがもっと認知されてもらいたいです。

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